お茶を習うと一言で言いますが、それは茶事の全てを学ぶことです。
人を招きもてなすことが茶事で、亭主と客の相互の真心が表現されたものです。 その心を所作に託したのが、薄茶や、炭点前であり、それに伴う作法です。
道具の扱い方、見方、選び方、或いは茶花のこと、茶室や茶庭、茶の湯の歴史など広範囲に渡る全ての知識が一つになって表現されるのが茶事です。
茶事の中で点前は重要な部分を占め、おいしいお茶を点てるためにもっとも合理的な美しい動作が点前という形になっていますが、点前以外のたくさんの事柄を学ぶこともお茶を習うという一言に集約されています。
お茶の稽古は茶事でそれぞれの立場､役割の所作があうんの呼吸で自然にできるようになるために、招き､招かれる作法のそれぞれの一部を習います。
